鹿児島大学ウミガメ研究会って何？

私たちについて

　私たち鹿児島大学ウミガメ研究会は、設立から半世紀ちかくの歴史がある、鹿児島大学の公認サークルです。​過去に鹿児島県が当時日本でも例を見なかったウミガメ保護条例を作るきっかけになった過去があり、日々ウミガメの調査、研究を行っています。

　産卵シーズンに日置市より委託を受けて吹上浜で、夜間パトロールや生態調査を行ないます。

　産卵調査では夜の浜をパトロールしつつ、ウミガメが上陸した跡や実際に遭遇した場合はその個体の情報、位置情報等を細かく記録し、毎年の研究テーマに沿って調査など行います。

​　孵化調査では卵の孵化した個数、途中で死んでしまった卵の個数などを記録します。

歴史

　1981年に任意団体としてアカウミガメ研究会が設立。最初は吹上浜のウミガメの卵の盗掘を防ぐため活動を始めました。

吹上浜ではそれよりも遥か昔からウミガメの卵は地元民により食べられていました。当時は見つけた卵のうち半分は残すようにしており、子供や、孫の代まで残るようにルールを守って過ごしていました。しかし、1980年代に全国的な珍味のグルメブームが起こり、ウミガメの卵も注目されるようになり状況が変わっていき、営利目的でウミガメの卵を盗掘に訪れる人々が続出します。彼らは地元民が守ってきたルールは御構い無しで売りさばいていきました。それを目の当たりにした当時鹿児島大学水産学部の学生であった秋山が立ち上がり、アカウミガメ研究会を設立します。これがウミガメ研究会の始まりです。環境保護の面から見ると盗掘は悪だとされがちですが、卵を採取する人々からしたらそれは悪ではなく生活の一部であったため、それを防ごうとする私たちが悪でした。そのため活動当初は我々とそういった方々の間で衝突が起きることが多かったのです。私たちは毎回浜に車で向かっていたが、その車が壊されたり、我々に刃物を向けてくる人々などもいて、最初はとても治安が悪かった。そして、車が壊された件は新聞などでも多く報道され、これがウミガメ保護条例を作る一つのきっかけとなります。

　1986年から大学公認サークルとなり鹿児島大学ウミガメ研究会設立。

　1988年日本で初めての条例となる、鹿児島県ウミガメ保護条例が施行され、条例によりウミガメの卵の採掘は一切禁止となった。県条例ができた後は盗掘も減り、活動の主軸が現在のような夜間パトロールから生態調査へと移っていきました。

近年の活動

2017年に国際ウミガメシンポジウムに参加し、ポスター発表をした。

2018年に日本財団海と日本プロジェクト推進パートナーに登録。海と日本PROJECT in 鹿児島に参加。

2019年2月12日〜17日に鹿児島市役所、県民センター二ヶ所で写真展を開催。この企画は鹿児島大学進取の精神チャレンジプログラムにて最優秀賞を受賞。

2019年8月11, 17, 18日に自由研究サポートイベント、夏休み自由研究お助け隊を開催。この企画は鹿児島大学進取の精神チャレンジプログラムにて優秀賞を受賞。

2021年12月18日　第32回日本ウミガメ会議に参加　「鹿児島県吹上浜のアカウミガメ産卵巣における砂中温度の連続測定2021」　発表

2022年度から「いおワールド鹿児島水族館」と調査協定を結び、鹿児島県肝属郡の岸良海岸・辺塚海岸を共同調査

2023年度　第34回日本ウミガメ会議に参加　「鱗板の画像認識に基づくアオウミガメの個体識別に関する研究」「鹿児島県吹上浜での砂中温度測定2023」「鹿児島県吹上浜でのウミガメ食害対策」　発表

メディア出演

2019年2月13日　南日本新聞に掲載

2019年2月13日　NHKテレビ ひるまえクルーズかごしま　に出演

2019年7月13日　リビング新聞　夏休み自由研究お助け隊告知掲載

2019年7月13日　MBCラジオ　探検！かごしまじかん　出演

2019年7月18日　南日本新聞　夏休み自由研究お助け隊告知掲載

2019年7月19日　フレンズFM762 イブニングレディオ　出演

2019年8月21日　南日本新聞　夏休み自由研究お助け隊イベント記事掲載

2019年9月13日　MBCテレビ　夏休み自由研究お助け隊密着取材放送

2019年9月21日　リビング新聞　海と日本プロジェクトin 鹿児島　掲載

2021年7月25日　MBCラジオ　てゲてゲハウス　出演